クレジットカードは、普段の買い物やネットショッピングなど様々な場面で活躍します。
また、クレジットカードを使用してお支払いをするとポイントもたまるため、現金で支払うよりお得に買い物できます。
昨今では、大学生で初めてクレジットカードを作ったという方も多いです。
一般社団法人クレジット協会が行なったアンケートによると、大学生の61.1%の人がクレジットカードを所持していると答えています。(出典:一般社団法人 クレジットカード協会 「大学生に関するクレジットカードに関するアンケート(令和元年度)」結果報告書)
しかし、「クレジットカードの作り方が分からない」「収入が少ない大学生でクレジットカードを作れるか不安」という大学生の方も多いのではないでしょうか。
本記事では、大学生がクレジットカードを作るための手順や注意点を解説します。
また、大学生のクレジットカードの選び方や、審査に通りやすくなる方法も解説するので参考にしてください。
大学生のクレジットカードの作り方と注意点
大学生がクレジットカードを作る場合、以下のような手順で作成します。
クレジットカードの作り方は、それほど複雑ではありません。
自分の状況に合わせて作成の仕方を選択し、注意点を守れば簡単にクレジットカードを作るための申し込みはできます。
しかし、クレジットカードの作り方を理解していないと、余分な時間がかかってしまう恐れがあるでしょう。
クレジットカードをスムーズに作るためにも、クレジットカードを作る際の細かい方法や注意点を解説します。
大学生がクレジットカードを作る際に必要なもの
大学生がクレジットカードを作るためには、以下の3つのものを用意しなくてはいけません。
- 本人確認書類
- 料金の引き落としをする銀行口座
- 銀行口座の印鑑
本人確認書類
クレジットカードを申し込んだ人の提供した情報が正確であるかを確認するため、作成時には本人確認書類の提出が義務付けられています。
一般的に本人確認書類となるものは、以下の通りです。
- 運転免許証
- マイナンバーカード
- パスポート
- 住民票の写し
- 健康保険証
※住民票の写しや健康保険証を使用する場合、別途公共料金の領収書が必要な場合が多いです。
本人確認書類として必要なものは、クレジットカード会社によっても異なり、複数の書類が必要な場合もあります。
学生証を身分証明の際に使用している方も多いかもしれませんが、本人確認書類としては使用できないので注意が必要です。
本人確認書類の提出方法も、クレジット会社によって異なります。
- スマートフォンで撮影し、データをアップロードする
- コピーを郵送する
- カード受け取り時に提示する
本人確認書類の提出方法については、クレジットカード会社のホームページなどで確認できます。
各カード会社で指定されている方法で、本人確認書類を提出するようにしましょう。
銀行口座・印鑑
クレジットカードを作成するためには、引き落としに利用する本人名義の銀行口座も必要です。
クレジットカードの料金を引き落とすための銀行口座は、基本的に本人名義の銀行口座に限られます。
学生で自分名義の銀行口座を持っていない方は、クレジットカードの申し込み前に必ず口座を開設するようにしましょう。
また、銀行口座を開設した時に登録した、印鑑が必要な場合もあります。(楽天カードなどは、銀行口座の印鑑は不要)
銀行口座の印鑑を求められた時に提示できるように用意しましょう。
クレジットカードの申し込み方法は3種類
クレジットカードには、3種類の申し込み方法があります。
それぞれの申し込み方法の特徴は、以下の通りです。
申し込み方法 | 特徴 |
Webでの申し込み |
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店頭での申し込み |
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郵送での申し込み |
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いつでもどこでもスマートフォンやパソコンから申し込めるため、Webでの申し込みが最も一般的で手軽に申し込めます。
店頭での申し込みは、最短でクレジットカードを入手したい方にはおすすめです。
郵送での申し込みは、個人情報をWebサイトに記入するのが不安な方に向いていますが、発行までに時間を要します。
自分の状況にあった申し込み方法を選択すると良いでしょう。
大学生が間違えやすい必要事項の記入方法
クレジットカードを作成するためには、申し込みフォームの必要事項を正確に記入し、提出する必要があります。
クレジットカード作成時に、入力が求められる必要事項の例は以下の通りです。
- 氏名
- 生年月日
- 郵便番号、住所
- 電話番号
- メールアドレス
- 職業
- 勤務先
- 年収
- 利用料金引き落としのための銀行口座
以下に大学生が必要事項の入力に迷ってしまいがちな項目と、記入する上での注意点をまとめましたので、ぜひ参考にしてみてください。
間違いやすい項目 | 注意点 |
住所 |
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職業 |
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勤務先 |
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年収 |
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必要事項には正しい情報を正確に入力する必要があります。
必要事項に誤った情報を記入し提出すると、クレジットカードの発行の遅延や申請の却下など様々な問題が発生します。
間違いがないか注意しながら、必要事項を慎重に入力するようにしましょう。
クレジットカードを申し込んでから届くまでにかかる期間
クレジットカードを申し込んでから、手元に届くまでにはある程度の期間を必要とします。
クレジットカードを申し込むと、クレジットカードの作成のための審査が行われるからです。
クレジットカードが手元に届くまでの期間は、申し込み方法によって異なります。
申し込み方法 | 手元に届くまでの期間 |
Webでの申し込み | 1〜2週間 |
店頭での申し込み | 当日〜2週間 |
郵送での申し込み | 3〜4週間 |
即日発行が可能なクレジットカードであれば、店頭で申し込むことで、申し込んだ当日に受け取れます。
ただし、Webでの申し込みでも、申し込んだ日にクレジットカードを受け取る方法はあります。
エポスカードであれば、Webでの申し込み時に「店頭受取」を選択することで、エポスカードセンターで当日に受け取り可能です。
また、クレジットカード番号を即日発行してくれるクレジットカードもあります。
たとえば、三井住友カード(NL)は、24時間いつでも最短10秒でクレジットカード番号の発行が可能です。
クレジットカード番号が発行されることで、申し込んだ当日からネットショッピングなどで使用できるでしょう。
クレジットカードの在籍確認の対応方法
クレジットカードを申し込むと、在籍確認が行われる場合があります。
在籍確認とは、申込者が提出した申し込み内容の職場情報が正しいかを確認するプロセスです。
在籍確認は、職場に電話で確認する方法が一般的です。
在籍確認は必ず実施されるわけではありませんが、勤務先にアルバイト先を入力した際に、アルバイト先に電話がかかってくる可能性があります。
アルバイト先に電話がかかってくると聞くと不安になる方もいるかと思いますが、ごく簡単な質問しかされません。
- 氏名
- 生年月日
- 住所
- クレジットカード申し込みの意思
電話に出るだけで大丈夫だと考えて、安心して質問に答えましょう。
「在籍確認の電話が、不在のタイミングでかかってきたらどうしよう」と思われる方もいるでしょうが、在籍確認の電話は本人が出れなくても問題ありません。
たとえば「本日はアルバイトに来ていません」などの答えでも、十分に本人が在籍している事実は確認できるからです。
本人が在籍している事実さえわかれば、在籍確認の電話が再度かかってくることはありません。
クレジットカードが届いてからすべきこと
クレジットカードが届いたら終わりではありません。
クレジットカードが届いたら、すべきことが4つあります。
クレジットカードが届いたら、忘れずに以下の4つのことをするようにしましょう。
クレジットカードが届いたらすべきこと | 注意事項や詳細など |
契約内容の確認 |
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カード本体やカードに書かれている名前の確認 |
|
カードの裏への署名 |
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カード会社のWebページやアプリへの登録 |
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もし、契約内容やカードに記載されている名前などに誤りがあった際には、すぐにクレジットカード会社に連絡するようにしましょう。
大学生におすすめのクレジットカードの選び方
多くの種類のクレジットカードがありますが、作る人の年齢や状況などによっておすすめのクレジットカードは違います。
ここでは、大学生におすすめのクレジットカードの選び方を4つ紹介します。
大学生のおすすめのクレジットカードの選び方は、以下の通りです。
- 学生向けのクレジットカードを選ぶ
- 年会費無料のクレジットカードを選ぶ
- ポイント還元率が高いクレジットカードを選ぶ
- 海外での保険や特約が充実しているクレジットカードを選ぶ
学生向けのクレジットカードを選ぶ
学生向けのクレジットカードとは、学生向けに年齢制限が設けられたクレジットカードを指します。
- 定期的な収入が少ない学生でも作れるように、審査基準が緩和されている
- 収入の少ない学生に合わせて、利用限度額を低く設定
- 年会費無料のクレジットカードが多い
- 学生に嬉しい特典や割引が受けられる
- 卒業後には、一般カードに切り替わるのが一般的
たとえば、学生向けに作られた楽天カードである「楽天カードアカデミー」は、楽天カードと比較して以下のような違いがあります。
- 利用限度額が最大30万円(楽天カードは最大100万円)
- 基本的なポイント還元率は楽天カードと同様
- 楽天ブックスの利用でポイント最大5倍
- Rakuten Travelの利用でポイント最大3倍
- Rakuten Fashionの利用でポイント最大3倍
- Rakuten Beautyの利用でポイント最大3倍
学生向けのクレジットカードは、収入の少ない学生に合わせて利用限度額が低く設定されているとともに、学生ならではの特典や割引が利用できます。
大学生がクレジットカードを選ぶ際には、学生向けのクレジットカードも選択肢に入れてみてはいかがでしょうか。
年会費無料のクレジットカードを選ぶ
大学生がクレジットカードを選ぶ際には、年会費無料のクレジットカードを選ぶと良いでしょう。
クレジットカードの年会費には以下のようなパターンがあります。
年会費無料 | 年会費がずっと無料 |
年会費初年度無料 | 入会した初年度のみ年会費が無料、2年目以降は通常通りの年会費がかかる |
条件によって変動 | クレジットカードの利用額に応じて年会費が変動する、年1回以上の利用があれば無料など |
年会費が有料 | 一定の年会費がかかる |
安定した収入が少ない大学生の場合、年会費無料のクレジットカードがおすすめです。
たとえ少額だったとしても、財政状況によっては年会費が手痛い出費になる可能性もあります。
また、年会費が条件によって無料になるクレジットカードにしても、条件を満たさなければ年会費が発生してしまいます。
大学生は収入が少ないことから、年会費無料のクレジットカードを選ぶのがおすすめです。
ポイント還元率が高いクレジットカードを選ぶ
大学生に限らず、ポイント還元率が高いクレジットカードを選ぶのがおすすめです。
クレジットカードのポイント還元率は0.5〜1.0%が多く、1.0%を超えると高還元率だと一般的には言われています。
また、特定の店舗を利用したり、特定のポイントモール(ポイント還元プログラム)を利用するとポイント還元率が上昇するクレジットカードもあります。
以下で、学生におすすめのクレジットカードのポイント還元率を紹介します。
クレジットカード名 | ポイント還元率の詳細 |
セゾン・パール・アメリカンエキスプレス |
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三井住友カード(NL) |
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学生専用ライフカード |
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楽天カード |
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JCBカードW |
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イオンカードセレクト |
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海外での保険や特約が充実しているクレジットカードを選ぶ
海外旅行や留学でクレジットカードを利用する予定のある大学生は、海外での保険や特典が付帯しているクレジットカードを選ぶと良いでしょう。
学生の場合には、学生専用ライフカードが特におすすめです。
- 海外利用額の3%をキャッシュバック(最大100,000円)
- 最高2000万円までの海外旅行傷害保険が自動付帯
学生専用ライフカードは、海外でお得な特典や保険が付帯したクレジットカードです。
ただし、これらの特典は卒業後に一般カードに移行すると失われてしまいます。
社会人になってからも、海外でのお得な特典や保険が付帯したクレジットカードが必要な場合、他のクレジットカードを作る必要があるので注意しましょう。
大学生がクレジットカードの審査に通りやすくする方法
クレジットカードを作るためには、必ずクレジットカード会社が行う審査に通らなければなりません。
大学生は比較的クレジットカードの審査に通りやすいと言われています。
大学生は親の扶養に入っているケースが遅いためです。
クレジット会社から見ても将来的な収入を得る見込みが高く、長期的な顧客関係が築けることから、大学生に対してクレジットカードを発行することに比較的積極的です。
大学生がクレジットカードの審査により通りやすくするためには、以下のような方法があります。
- 収入の記載がないクレジットカードを選ぶ
- キャッシング枠はできるだけ低くする
- 短期間に複数のクレジットカードに申し込まない
- 虚偽の内容や間違った内容で申し込みをしない
収入の記載がないクレジットカードを選ぶ
申し込み条件に収入に関する記載がないクレジットカードを選ぶと、審査に通りやすくなります。
安定した収入のない大学生は、申し込み条件に収入に関する記載があるクレジットカードは対象外となるケースが多いからです。
たとえば、学生にもおすすめの三井住友カード(NL)よりステータスの高い三井住友カードゴールド(NL)の場合、本人に安定した収入があることが申し込み条件となっています。
原則として、満18歳以上(高校生を除く)で、ご本人に安定継続収入のある方
出典:ゴールドカードなら三井住友カード ゴールド(NL) 三井住友visaカード
大学生がクレジットカードを作成するなら、三井住友カード(NL)のように、申し込み条件に収入に関する記載がないものを選びましょう。
キャッシング枠はできるだけ少なくする
クレジットカードの審査に通りやすくするためには、キャッシング枠はなるべく低くするのがおすすめです。
キャッシング枠を0円にできるのであれば、0円に設定しましょう。
クレジットカードにはショッピング枠とキャッシング枠の2つの枠組みがあります。
ショッピング枠 | 商品やサービスの購入ができる限度額 |
キャッシング枠 | 現金を借り入れられる限度額 |
キャッシング枠が増えると借入可能額が増えるため、信用リスクが高まります。
キャッシング枠が少ないと、本人の返済負担は低いとみなされるため、安定した収入が少ない大学生にもクレジットカードを発行しやすくなります。
キャッシング枠が少ないと、審査の期間も短くなる傾向にあります。
短期間に複数のクレジットカードを申し込まない
短期間で複数のクレジットカードへの申し込みは、絶対にしてはいけません。
複数のクレジットカードに申し込んでいると、クレジットカード会社に「お金に困っているかも」と疑われる恐れがあるからです。
クレジットカードに申し込むと、信用情報に申し込みをしたことが残ります。
お金に困っていると思われると、クレジットカードの審査には通りにくくなってしまうでしょう。
また、将来的にもクレジットカードの申し込み際や、ローンを組む際などにも影響が出る可能性があります。
クレジットカードの審査に通るか心配だと、複数のクレジットカードに申し込みたくなるかもしれませんが、自分がこれだと決めた1枚に申し込むようにしてください。
虚偽の内容や間違った内容で申し込みをしない
クレジットカードに申し込む際には、絶対に虚偽の内容を必要事項に記入してはいけません。
虚偽の情報を申請したとしても、審査の段階で信用情報や本人確認書類と比較するので、バレる可能性が高いです。
虚偽の情報記載をしたことが判明したら、クレジットカードを取り消されるだけではなく、刑事罰の対象となる恐れもあります。
絶対に必要事項に虚偽の内容を記入しないようにしましょう。
必要事項に間違った内容を記入しないように注意することも大切です。
必要事項に間違った情報を記入すると、クレジットカードの審査が遅れたり、審査に通らない可能性もあります。
また、虚偽申告と捉えられる可能性も十分にあるでしょう。
申し込みフォームに必要事項を記入した後で、必ず記入の間違いがないかを確認するようにしましょう。
正しい作り方を実践して大学生からクレジットカードを利用しよう!
安定した収入のない大学生でも、正しい作り方を実践すれば、クレジットカードを作れます。
大学生のうちにクレジットカードを作成して正しく利用することで、良好なクレヒスが築けるなど、むしろメリットが大きいです。
大学生は以下の点を守って、クレジットカードを作成しましょう。
- 収入の記載がないクレジットカードを選ぶ
- キャッシング枠はできるだけ少なくする
- 複数のクレジットカードを同時に申し込まない
- 虚偽の内容や間違った内容で申し込まない
クレジットカードはお買い物の際に現金を必要としないだけでなく、普段の買い物でポイントがためられるため、非常に便利でお得に利用できます。
本記事を参考にして、大学生のうちからクレジットカードを手に入れましょう。